Devin Desktopのエージェントウィンドウ:ACP設定とChatGPT課金

Devin Desktopを更新し、並列セッションの管理と編集時の既定動作を確認するためのガイド。OpenCodeを使ったACPエージェントの設定手順、外部プロバイダーとDevinの課金区分、ChatGPTプランを利用できる条件、対象外の処理、上限到達時の切り替えを解説します。

目次
Devin Desktopのエージェントウィンドウ:ACP設定とChatGPT課金

刷新されたDevin Desktopのエージェントウィンドウを使うなら、現行の安定版をインストールし、複数のエージェントを動かす前に編集内容のレビューに関する既定設定を確認してください。ChatGPTプランの利用枠を使う場合はDevin標準のセッションを選び、独立したコーディングエージェントを別のプロバイダーアカウントと課金体系で使いたい場合はACPを選びます。2026-10-25時点の安定版の変更履歴には、10月23日に公開されたv3.11.212の刷新に続くv3.11.216が掲載されています。

アプリはDevin Desktopの公式ダウンロードページから入手できます。10月24日のパッチでは、組織内のロールにCloudセッションの権限がないメンバーも、ローカルセッションに再びアクセスできるようになりました。最初の刷新版にとどまらず、このパッチを導入する実用上の理由があります。詳細は各バージョンのリリースノートを確認してください。

エージェントウィンドウでは何が変わったか

各セッションのファイル、変更内容、ターミナルを会話の横に置き、進捗を比較したいときはセッションを並べて表示します。新しいウィンドウでは、セッション、Automations、Review、Wiki、設定、コマンドパレットのインターフェースがWebアプリと共通になりました。

サイドバーのセッションを開いているセッション上へドラッグすると、最大8セッションを並べて表示できます。これは表示数の上限であり、8件の処理を同時実行できるという保証ではありません。同時実行数は契約プランによって異なります。

v3.11.212のリリースノートでは、作業確認に役立つ次のパネルが紹介されています。

  • Files: ローカルの作業ディレクトリ、またはCloudセッションのマシン内を参照します。
  • Changes: ローカルのファイルごとの差分を確認します。Since last seenでは前回確認後の変更を確認できます。
  • Terminal: セッションのタブ追加メニューから、そのローカルフォルダーまたはCloudマシンでシェルを開きます。

バグ修正なら、実装用と調査用のセッションを分けて開始します。Devin Localでは、場所の選択メニューでNew worktreeを選ぶと、作業用チェックアウトを分離できます。この操作はDevin Localのガイドに記載されています。実装側がコードを変更している間に、調査側には該当するテストを特定させます。その後、差分をレビューし、対応するセッションのターミナルでそのテストを実行してください。

横並びの表示は作業の監督に役立ち、別々のworktree(作業ツリー)は両エージェントが同じチェックアウトを編集するのを防ぎます。小さな変更を一つ行うだけなら、単一セッションのほうが調整の手間を省けます。

Windsurfから移行したら、どの設定を確認するか

最初の編集作業を始める前に、エディター内での変更レビュー、ファイルの自動オープン、保存時のアクションを確認してください。WindsurfからDevin Desktopへの移行は6月2日に発表済みで、10月の刷新では名称だけでなく動作も変わっています。

コマンドパレットからDevin User Settingsを開きます。ショートカットはmacOSがCmd+Shift+P、Windows/LinuxがCtrl+Shift+Pです。移行時は次の項目を確認します。

設定刷新後の動作確認・変更すること
Agent diff zones既定でオフ。編集はファイルへ直接適用されるエディター内で変更を承認・拒否するレビューを使うなら、Devin Settings → Editor → User Interface → Agent diff zonesを有効にする。
Auto-open edited files編集されたファイルがバックグラウンドで自動的に開かなくなるファイルが開くことをレビューの合図にしていたなら、Editor → User InterfaceのAuto-open edited filesを有効にする。
エージェント編集時の保存アクションエージェントによる保存ではformat-on-saveとコードアクションを実行しないエージェントの編集後にもこれらの処理が必要なら、Run save actions on agent editsを有効にする。

詳細設定ガイドにはエディター内での承認・拒否操作が説明されていますが、「既定で有効」という記述は10月のリリースノートと食い違っています。インストール済みの環境で、実際のスイッチの状態を確認してください。エディター内のレビューが無効ならコミット前にChangesを確認し、保存時のアクションが無効なら、必要に応じてプロジェクトのフォーマッターやlintコマンドを明示的に実行します。

メッセージの送信方法も変わりました。Enterは進行中のターンに指示を与え、Cmd/Ctrl+Enterはそのターンが終わるまでメッセージをキューに入れます。現在の作業が終わってから実行してほしい追加指示には、キューに入れる送信方法を使ってください。

CascadeからDevin Localへも移行する場合は、Devin: Open Cascade Migration Wizardを実行します。移行ガイドでは、ワークフローや重要なメモリ情報をスキルへ移す方法が示されています。エディター設定を引き継ぐだけでは、こうしたエージェントのコンテキストまでは再現されません。

ACPエージェントを有効にするには

エージェントをインストールして認証を済ませ、起動用のエントリをレジストリに追加したうえで、Devin Desktop側で有効にします。ACP(Agent Client Protocol)はエディターとエージェントの接続を定義するプロトコルであり、モデル利用のクレジットを提供するものではありません。

DevinのACPドキュメントには、Codex CLI、Claude Agent、OpenCode、Junie、Gemini CLIが掲載されています。利用できるのはPro、Max、Teamsで、Enterpriseの管理者は有効化について担当アカウントチームへの問い合わせが必要です。ACPの公開レジストリには、ACPを直接実装したエージェントとアダプターの両方が含まれます。通常のCLI起動コマンドだけで接続できると思い込まず、対応するACPエントリを選んでください。

外部エージェントの処理はそのエージェント自身が実行し、課金も各プロバイダーとの間で直接行われます。Devinは、これらの処理を自社のプライバシーポリシーおよび法的条件の適用対象から明示的に除外しています。選んだエージェントのデータの扱いとアカウント設定を確認してください。DevinのChatGPT共有スイッチは、外部ACPセッションの課金を制御する設定ではありません。

OpenCodeとプロバイダーアカウントを準備する

この例では、公開ACPレジストリのエントリに合わせて、macOS Apple Silicon上のOpenCode V1 1.19.4を使います。Node.jsとnpmはインストール済みという前提です。OpenCode V1とV2は同じopencodeコマンドを使うため、すでにV2を利用している場合は既存のインストールを維持し、そのバージョンに対応するレジストリエントリを使ってください。既存のV2をV1で上書きしないでください。

V1のインストール手順に従い、バージョンを明示的に固定して、Bashで次のコマンドを実行します。

npm install -g opencode-ai@1.19.4
opencode --version
opencode auth login
opencode auth list
command -v opencode

利用するプロバイダーの対話式ログインを完了してください。バージョン確認では1.19.4、auth listでは設定済みのプロバイダーが表示され、command -vではインストールされた実行ファイルの場所を確認できるはずです。認証コマンドの説明はCLIリファレンスにあります。認証情報が保存されていることは準備段階の確認にすぎません。モデルへのリクエストが成功するかは、後述のプロンプトを送って確認します。

エージェントを登録し、有効化して動作を確認する

コマンドパレットでOpen Local ACP Registry Configを実行します。安定版のmacOS/Linuxでは~/.windsurf/acp/registry.json、Windowsでは%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Code\User\acp\registry.jsonを使います。

macOS Apple Siliconで新しいレジストリを作る場合は、次のJSONを使ってください。すでにエントリがある場合は、既存のagents配列へこのエージェントのオブジェクトを追加します。

{
  "version": "1.0.0",
  "agents": [
    {
      "id": "opencode",
      "name": "OpenCode",
      "version": "1.19.4",
      "description": "OpenCode via ACP",
      "repository": "https://github.com/anomalyco/opencode",
      "website": "https://opencode.ai",
      "license": "MIT",
      "license_url": "https://github.com/anomalyco/opencode/blob/dev/LICENSE",
      "distribution": {
        "binary": {
          "darwin-aarch64": {
            "archive": "https://github.com/anomalyco/opencode/releases/download/v1.19.4/opencode-darwin-arm64.zip",
            "cmd": "opencode",
            "args": [
              "acp"
            ]
          }
        }
      }
    }
  ]
}

バージョンとアーカイブのURLは公式レジストリのデータに基づいています。現在のDevinは実行ファイルがインストール済みであることを前提とし、アーカイブをダウンロードしません。この設定ではcmdがインストール済みの実行ファイルを起動し、argsがopencode acpインターフェースを指定します。

別のOSやアーキテクチャでは、レジストリ内の対応するプラットフォーム用ブロックを使います。デスクトップアプリがopencodeを見つけられない場合は、cmdをcommand -v opencodeが返した実際の絶対パスに置き換えてください。

Devin User Settings → Agents → OpenCodeで有効にした後、Devin Desktopを再起動します。信頼できるリポジトリで会話を開始し、右下のエージェント選択欄からOpenCodeを選びます。次のプロンプトを送信してください。ファイル編集やシェルコマンドの実行をせずにREADMEを要約するよう求めています。

Read the project README and summarize its purpose in three bullets. Do not edit files or run shell commands.

選んだエージェントが起動・認証エラーなしで立ち上がり、リポジトリの内容に合う要約を返せば、接続の動作を確認できます。認証に失敗したら、利用するプロバイダーに対してopencode auth loginをやり直してください。すべてのエージェントが利用できない場合は、ワークスペースがRestricted Modeになっていないか確認します。信頼済みにするのは、エージェントにアクセスを許可したいリポジトリだけにしてください。

チームでは、内容を確認したエントリをチーム設定のACP Registry Configから配布できます。レジストリエントリがクライアントに伝えるのは起動方法です。Devin Localと同じ権限、モデル設定、課金アカウントをそのエージェントが使うことまでは保証しません。

ChatGPTのトークン共有は何をカバーするか

トークン共有の対象は、自分が所有するDevin標準のセッションで発生した、条件を満たすGPTリクエストです。2026-10-25時点では、ChatGPT Go、Plus、Proのいずれかと、Devin Pro、Max、Teamsのいずれかが必要です。Devin FreeとEnterpriseは対象外です。条件はDevinの現行課金ガイドに記載され、OpenAIもDevinを対応アプリとして掲載しています。

Teamsのユーザーには、Desktopへのアクセスが付いたシートも必要です。full seatsには含まれますが、flex seatsには含まれません。各メンバーが自分のChatGPTアカウントを連携します。

連携と使用量の確認は次の手順で行います。

  1. Settings → Connectionsを開き、Continue with ChatGPTを選んで、プランの利用を許可します。
  2. Desktopのモデル選択欄でUse your ChatGPT planを有効にします。このスイッチはアカウント全体に適用され、CloudとCLIにも影響します。
  3. Devin標準のセッションで対象のGPTモデルを選びます。Settings → Usage & limitsからManage usageへ進み、ChatGPT側に計上された使用量を確認します。

Desktopでは選択中のモデルが維持されます。共有を有効にしても、GPT以外のモデルへのリクエストが対象のGPTリクエストに変わるわけではありません。

実行する処理共有が有効かつ利用可能な場合の課金先
自分のDevin標準セッションでの対象GPTリクエストChatGPTプラン
ローカルFusionで使う他モデルを含む、GPT以外へのリクエストDevinの利用枠またはオンデマンドクレジット
GPTのfast版・priority版Devinの利用枠またはオンデマンドクレジット
Cloudのマシン稼働時間、コードスキャンDevinの利用枠またはオンデマンドクレジット
自分が所有していないセッション。自分のアカウント名義で実行されない自動処理も含む連携したChatGPTプランの対象外。Devin側で課金
外部ACPエージェントの処理そのエージェントのプロバイダー・アカウント側の課金

Cloudセッションを開始するには、引き続きDevinの利用枠またはクレジットが必要です。ローカルFusionでChatGPT側へ移るのは対象となるGPT部分だけなので、複数モデルを組み合わせるワークフローでは一部の使用量がDevin側に残ります。

ChatGPT Plusはどれだけ使えるか。上限に達するとどうなるか

Plusを前提に作業計画を立てる前に、自分のタスクでの使用量を測ってください。OpenAIの使用量ガイドによると、利用枠は一定のタスク数に換算できず、モデル、コンテキスト、タスク、設定によって消費量が変わります。サブスクリプションの利用枠がリセットされる周期を、Devinの稼働が保証される時間数に換算することはできません。

連携アプリのリクエストは、既存のChatGPT WorkとCodexの利用枠を消費します。ChatGPTのSettings → Usage → App limits → Manage limitsでDevinを選び、週ごとの利用割合の上限を設定してください。これはDevinが使える割合を制限するもので、追加の利用枠を確保する設定ではありません。ChatGPTクレジットを使うには別の許可が必要で、既定ではオフです。また、アプリの上限が**100%**に設定されている必要もあります。詳細はOpenAIの連携アプリ向け管理機能を確認してください。

ChatGPT共有は課金先を変える仕組みであり、Devinでの支出が止まる保証ではありません。Devinが説明する上限到達時の動作では、DesktopとCLIはDevinの利用枠、続いてオンデマンドクレジットで再試行します。一方、Cloudは一時停止し、利用枠のリセットを待つか、共有を無効にしてセッションを再開する必要があります。

この点ではドキュメントが食い違っています。OpenAIの一般的な連携アプリ向けガイドには、プランの利用枠やクレジットが使えなくなっても、アプリが別の有料手段へ自動で切り替わることはないと書かれています。Devinはローカルクライアントで自社の課金へ切り替える動作を明記しているため、Devinの料金が発生する可能性は残ると考えてください。無人でタスクを実行させる前に、アカウントに表示される通知と使用量を確認します。

DevinにChatGPT plan disabledと表示されたら、Reconnectを選び、共有が有効か確認してください。Devinによると、ChatGPTの認可が期限切れまたは取り消された状態では、GPTリクエストはDevin側の課金になります。

残りの利用枠とクレジット残高はDevin Usage & limitsで確認できます。管理者は自動チャージとセッションの既定支出上限も確認してください。これらはセルフサービスプランの課金管理ガイドで説明されています。ChatGPT側でアプリの上限を設定しても、別に発生するDevinの料金に上限を設けたことにはなりません。

最初の測定では、両方の使用量画面の値を記録し、範囲を絞ったタスクを一つ実行してから再確認します。次の実行と比較するときは、リポジトリ、モデル、作業範囲をそろえてください。どちらの利用枠が消費されたかを把握し、変更内容のレビュー方法を決めてから、並列セッションへ広げましょう。

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