Kimi K3.1 Proの利用枠リセット:25%還元とAPI課金
月間利用枠の回復量を計算し、Kimi Codeで引き続き制限にかかる原因を5時間枠、旧プランの週間枠、共有の月間枠に分けて確認します。小さなタスクで消費を測り、サブスクリプションに紐づくAPIキーと従量課金APIの違いを整理したうえで、正しいエンドポイントとモデルIDを使ってK3.1 Proへの別課金の接続を確認できます。
目次

発表されたKimi K3.1 Proの利用枠リセットは、サブスクリプションの月間利用枠を最大25パーセントポイント分回復する措置ですが、すべてのレート制限を解除するという約束ではありません。まず月間使用量の表示を確認し、コーディングのリクエストが引き続き失敗する場合は、Kimi Codeに別途設けられた短期の利用枠を調べてください。作業を待てない場合は、独自のキー、エンドポイント、残高、制限を持つ従量課金APIを使い、別料金で続ける方法があります。
Moonshotは10月25日の発表で、K3.1 Proのサブスクリプションにおけるレート制限と利用枠の不必要な消費について、自社の責任を認めました。全プランの契約者を対象とした補填に加え、不要なサブエージェント呼び出しや出力の長さを減らすための調整を発表しています。
以下は、この発表と2026-10-26時点で確認した公式ドキュメントに基づく説明です。
25%のリセットで利用枠はどれだけ戻るのか
発表内容を計算式にすると、月間使用率から25パーセントポイントを引き、結果の下限をゼロにする処理です。月間利用枠の総量が変わらず、その間に追加の使用や請求サイクルに伴う定期更新がなかった場合、次の式になります。
used_after = max(0, used_before - 25)
残量で表す場合も、意味は同じです。
remaining_after = min(100, remaining_before + 25)
どちらの式でも、それぞれの値は月間利用枠全体に対する割合を表します。使用率と残量を取り違えず、画面に表示されている指標に合った式を使ってください。
| 調整前に使用済みの月間利用枠 | 調整後に想定される使用率 | 調整後に想定される残量 |
|---|---|---|
| 18% | 0% | 100% |
| 25% | 0% | 100% |
| 60% | 35% | 65% |
| 100% | 75% | 25% |
これらは計算例であり、実際のアカウントで観測した結果ではありません。使用済みの割合が25%未満だった契約者には、その使用済み分が戻ります。この式で残量が100%を超えることはなく、未使用の枠にさらに利用枠が上乗せされるわけではありません。
ここではパーセントとパーセントポイントの違いが結果を左右します。使用率60%を「その使用量の25%」だけ減らす計算なら、使用率は45%になります。今回発表された調整は25パーセントポイントの減算なので、調整後の使用率は35%です。
Moonshotは、戻す量を1週間分の使用に相当すると説明しました。これは補填の規模を表したもので、1週間コーディングを続けられる保証でも、新しい週間リセット周期の導入でも、契約日数の追加でもありません。通常の請求サイクルによる更新は、サブスクリプション画面に表示される次回更新日時を基準にしてください。
10月25日の発表では、使用量バーへの反映期限を**“end of day PST”**、つまりPSTで当日が終わるまでとしています。その期限を過ぎてからアカウントの表示を確認してください。発表が出たことだけを根拠に、自分のアカウントへの調整も完了したと判断することはできません。
Kimiのサブスクリプション、Kimi Code、APIキーは同じ枠を使うのか
Kimiの会員機能とKimi Codeは月間利用枠を共有し、一般向けのKimi API Platformは別の従量課金になっています。 APIキーはどちらの仕組みにも存在するため、キーを使っているという事実だけでは、どの利用枠を消費しているか判断できません。同じAPIキーという呼び名でも、発行元が会員向けのKimi Codeなのか、一般向けのAPI Platformなのかを確認してください。
会員機能の利用ルールでは、各機能がトークンに応じて計量される共通のクレジット枠から消費すると説明しています。Kimi Codeでは、その月間利用枠に加えて、より短い時間単位の制限が適用されます。月間残量と短期の制限は、別々に確認する必要があります。
現在のKimi Code会員プランのガイドでは、新プランと旧プランを次のように区別しています。
| Kimi Codeを利用できるプラン群 | 5時間のローリング制限 | 週間制限 | 共有の月間利用枠 |
|---|---|---|---|
| 新プランのPlus、Pro、Max、Ultra | あり | なし | あり |
| 旧プランのAndante、Moderato、Allegretto、Allegro | あり | あり | あり |
旧プランの週間利用枠は、契約日を起点に7日ごとに更新されます。どちらのプラン群でも、月間利用枠の総量を使い切れば利用が止まる可能性があります。GoにはKimi Codeが含まれません。また、K3.1 Pro自体の利用には新プランのPlus以上、または旧プランのModerato以上が必要です。Kimi Codeにアクセスできることと、K3.1 Proを選べることでは条件が異なるため、両方を満たしているか確認する必要があります。
したがって、「Kimiには週間制限がない」と一括りにするのは不正確です。週間制限がないのは、コーディング機能を使える新プランであり、既存のすべての契約を指すわけではありません。月間利用枠が回復したことも、使い切った5時間枠や旧プランの週間枠が解除された証拠にはなりません。
Kimi CodeのCLI、Desktop、VS Code、対応するサードパーティークライアントからのリクエストは、同じアカウントの利用権を使います。CodeのAPIキーを追加したり、Claude CodeからOpenCodeへ移ったりしても、新しいサブスクリプション枠は生まれません。Extra Usageを有効にしている場合は、会員向けの課金経路のまま追加料金を支払って続けられることがあります。
一方、MoonshotのAPI料金ドキュメントは、一般向けAPI PlatformがサブスクリプションやKimi Codeとは別の従量課金であると明記しています。今回のリセット発表は、その独立したAPIアカウントへの返金、残高の付与、レート制限のリセットを確認するものではありません。
各利用枠の詳しい説明は、Kimi Codeの制限:5時間枠、旧プランの週間枠、月間枠と429エラーを参照してください。ただし、その記事の利用枠エラーに関するステータスコードは、現在の公式リファレンスと異なります。リクエストの失敗を診断する際は、後述する現在の対応関係を使ってください。
調整後も利用枠を消費するのはどの処理か
必要なモデル処理は引き続きトークンを消費し、サブエージェントが行う作業もその対象です。Moonshotの発表は、不要な呼び出しや出力の長さを減らすという内容であり、作業の委譲や長い回答が無料になるという意味ではありません。
Kimiのサブエージェントのドキュメントによると、各サブエージェントは独立したコンテキストで動作し、それぞれモデルのトークンを消費します。そのため、作業を分担すると入力と出力の処理が増える場合があり、複数のエージェントが重複する資料を読む場合は特に注意が必要です。小さな作業なら、メインエージェントだけで同じ結果に到達したほうが、呼び出し回数を抑えられることがあります。
消費量を調べるときは、範囲を絞ったタスクから始めてください。たとえば、リポジトリを開いたコーディングクライアントに、次のプロンプトを入力します。
Read this repository's README and test configuration.
Identify the command for running its existing tests.
Work in the main agent without spawning subagents.
Do not modify files or run tests.
Answer in at most 100 words, citing the files that establish the command.
If no test command is documented, say so.
このプロンプトは、READMEとテスト設定を読み、既存のテストを実行するコマンドを特定するよう依頼しています。ファイルを変更したりテストを実行したりせず、根拠となるファイルを示して回答させるため、返されたコマンドと参照先が一致するかを確認できます。テストコマンドが文書化されていなければ、その旨を報告させる条件も含めています。プロジェクト全体のレビューのような広い依頼に比べ、不要なサブエージェントへの委譲が起きたかどうかも見つけやすくなります。
ただし、プロンプトは動作への指示であり、支出を強制的に止める上限ではありません。クライアントのアクティビティ表示で実際に委譲したかを調べ、記録された消費量で結果を評価してください。画面上の回答が短くなっただけでは、見えていない処理も含めた総使用量が減ったとは判断できません。
実行結果を比較するときは、モデルと推論の設定を固定してください。モデル設定ガイドでは、モデルや思考の強度を変更するとコンテキストキャッシュが無効になり、消費量が増える可能性があるとしています。また、k3.1-pro-highspeedの利用枠消費は標準のk3.1-proのおよそ2倍と説明されています。速度が最優先の要件でなければ、利用枠の効率を調べる際は標準モデルを選んでください。
思考機能は有効のままにしてください。K3.1 Proは、この機能を無効にしたリクエストを拒否します。最終回答を短くする指示と、推論そのものを無効にする設定は、別の制御です。
リセットの反映と消費量の減少をどう確認するか
利用枠が戻ったかの確認と、新しいタスクの消費量の測定は分けて行ってください。 同時に観測すると、クレジットの調整が使用量表示を下げる一方、実行中の別のエージェントが表示を上げ、どちらの変化も分かりにくくなります。
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対象となる表示を記録する。 KimiのWeb画面で、プロフィール画像 → Settings → Subscriptionを開きます。契約プラン、表示された割合が使用済みか残量か、次回更新日時、確認した日時とタイムゾーンを記録してください。今回の調整では使用率は下がり、残量は増えるため、表示がどちらの指標なのかを先に見分けておくと、読み違いを防げます。Kimi Codeでは
/usageも実行し、Consoleで短期の利用枠の状態を確認します。 -
ほかの利用を止めて調整前後を比べる。 確認中は、同じ会員利用枠を消費するほかのセッションを一時停止します。調整前の値を記録していた場合は、更新が表示された後に上の式と照らし合わせてください。その間のタスク実行や通常の月間更新があれば、計算に織り込む必要があります。以前の記録がなければ、現在のバーだけから正確な還元量を逆算することはできません。
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調整が落ち着いてから、小さなタスクを1つ測る。 範囲を絞ったリポジトリ向けプロンプトを送る直前に使用量を記録し、完了後にそのタスクの利用明細を確認します。Kimiの使用量に関するFAQには消費記録の説明があり、表示の更新には短い遅延が生じることがあるとされています。
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同じ条件の作業を比較する。 リポジトリ、モデル、推論設定、利用可能なツール、タスクの目的を揃えます。2回の実行でキャッシュ条件が同じだと決めつけず、情報が表示される場合はその内容も記録してください。消費した利用枠だけでなく、回答が実際にタスクを完了しているかも合わせて比較します。
比較できる過去の実行がなければ、この測定は今後の作業に使う基準になりますが、バックエンドの変更による削減量の証明にはなりません。割合の表示が粗く、小さなリクエストの差を読み取れない場合は、試行を繰り返して利用枠を使う前に、詳しい消費記録を確認してください。
リクエストがなお失敗する場合は、エラーメッセージ全体を確認します。2026-10-26時点の公式Kimi Codeエラーリファレンスでは、次の利用枠に関するケースをHTTP 429に分類しています。
| Kimi Codeに表示されるメッセージ | 確認する項目 |
|---|---|
You've reached your 5-hour usage limit | Consoleで5時間枠のリセット時刻を確認します。 |
You've reached your weekly (7-day) usage limit | 旧プランの週間枠を確認します。 |
You've reached your monthly usage limit for this billing cycle | 共有の月間使用量表示と今回の調整を確認します。 |
リトライを繰り返しても、使い切った利用枠は補充されません。また、サーバーの過負荷は別の状態なので、月間クレジットが戻っていてもリクエストが失敗することはあります。残量の回復と、実際にリクエストが成功するかどうかは分けて判断してください。
期限を過ぎ、表示も更新されたのに約束された調整が見当たらない場合は、Kimi会員サポートに問い合わせてください。契約プランと確認日時を伝え、機密情報を伏せた調整前後の使用量の記録を添えます。
別課金のAPIへ切り替えるべきタイミングはいつか
タスクに独立した料金を払う価値があり、サブスクリプションの利用枠が戻るまで待つと作業が止まる場合は、従量課金の経路を選んでください。既存のKimiセッションを維持することを優先するなら、まず自分のアカウントでExtra Usageが使えるか確認します。この有料残高はKimiとKimi Codeで共有されるため、継続利用に頼る前に月間の支出上限を有効にしてください。
課金経路を選び、予算を見積もる
エンドポイント、モデルID、キーの発行元は、必ず同じ接続先の組み合わせで使ってください。以下は国際向けサービスのOpenAI互換ベースURLです。各ツールのAnthropic互換設定では、異なるベースパスを使います。
| 接続先 | ベースURL | 標準K3.1 ProのモデルID | 課金経路 |
|---|---|---|---|
| Kimi Code | https://api.kimi.ai/coding/v1 | k3.1-pro | 会員利用枠。対象アカウントではExtra Usageへ移行可能 |
| Kimi API Platform | https://api.moonshot.ai/v1 | kimi-k3.1-pro | 独立した従量課金APIアカウント |
| BetterToken | https://www.bettertoken.ai/v1 | kimi-k3.1-pro | 独立したBetterTokenのAPI残高 |
BetterTokenの公開モデルカタログには、2026-10-26時点でkimi-k3.1-proが掲載され、Chat CompletionsとAnthropic Messagesの経路が示されていました。モデルガイドでは、このモデルでResponsesは有効になっていないと明記されています。これは独立したAPIアクセスであり、Kimiのサブスクリプション利用枠ではありません。
料金の目安として、Moonshotの現在のグローバルAPI料金では、標準のkimi-k3.1-proは適用される税金を含めず、通常入力が1,000,000トークン当たり$2、出力が1,000,000トークン当たり$10です。入力100,000トークンに$2の単価が適用され、課金対象の出力が合計10,000トークンだったという仮定では、1回のリクエストの費用は次のようになります。
(100,000 / 1,000,000 × $2) + (10,000 / 1,000,000 × $10) = $0.30
この$0.30は、示したトークン数を使った1回のリクエストについての計算であり、エージェントのタスク全体の費用を示すものではありません。有料ツール呼び出し、キャッシュヒット、1時間のキャッシュ書き込みがないという条件での見積もりです。標準の5分間キャッシュ書き込みも1,000,000トークン当たり$2ですが、書き込みの区分で課金された同じトークンに、通常入力の料金が重ねて課金されるわけではありません。費用の計算には、画面に見える回答の長さではなく、課金対象として記録されたトークン数を使ってください。
BetterTokenには独自の現在の料金があります。サブスクリプションの消費率だけを比べても、どの経路が安いかは判断できません。エージェントの1つのタスクは、最後に表示される回答に至るまでに、多数のリクエストを行うことがあります。
エージェントの接続を移す前に、1回のリクエストで確認する
BetterTokenを使う場合は、コンソールで自分のAPIキーを選び、モデルへのアクセスと利用可能な残高を確認したうえで、小さなリクエストを1回送ってください。以下はドキュメントに記載されたリクエスト形式に沿った例です。この記事のために、有料の推論アカウントで実行したものではありません。
curlとjqをインストールした環境で、Bashを使います。readが入力待ちになったらキーを貼り付け、Enterを押してください。入力したキーは画面に表示されません。
set -o pipefail
read -rs BETTERTOKEN_API_KEY && export BETTERTOKEN_API_KEY
curl --silent --show-error --fail-with-body \
https://www.bettertoken.ai/v1/chat/completions \
--header "Authorization: Bearer ${BETTERTOKEN_API_KEY:?API key is required}" \
--header "Content-Type: application/json" \
--data '{
"model": "kimi-k3.1-pro",
"stream": false,
"messages": [
{"role": "user", "content": "Reply with exactly: API_OK"}
]
}' |
jq '{
model,
answer: .choices[0].message.content,
finish_reason: .choices[0].finish_reason,
usage,
error
}'
このリクエストはストリーミングを使わず、レスポンス本文がそのまま結果になるため、ジョブの状態を繰り返し問い合わせるポーリングは不要です。指定したAPI_OKという回答、応答が完了していること、使用量の情報を確認してください。大きなタスクを移す前に、BetterTokenのダッシュボードでも該当リクエストを見つけ、モデル、ステータス、トークン使用量、請求額を照合します。
Clineで続けるには、Use your own API keyを開き、OpenAI Compatibleを選択します。表にあるBetterTokenのベースURL、自分のBetterTokenキー、kimi-k3.1-proを入力して保存し、拡張機能を再読み込みしたら、同じ小さなリポジトリのタスクから始めてください。OpenCodeでは、カスタムのChat Completionsプロバイダーの設定に従います。
Claude Code向けのBetterToken設定は、Anthropic互換のベースURL https://bettertoken.aiを使い、/v1を付けません。Chat CompletionsのベースURLをそのまま流用せず、そのツール用の認証手順に従ってください。
接続確認のリクエストが401を返した場合は、BetterTokenのキーを再確認します。404やモデルが見つからないエラーなら、正確なエンドポイントとモデルIDを確認してください。レート制限や残高のエラーでは、再試行する前に、そのAPIアカウント自身のレスポンスとダッシュボードを調べます。サブスクリプションのリセットから、別課金の接続先の状態まで判断することはできません。